神戸看護学会は、2016年4月に神戸市看護大学の教員・同窓生の発案のもと、神戸市立医療センター看護部の皆様に支えられて設立し、6年が経とうとしています。2021年11月から新たな役員のもと3期目の理事会がスタート致しました。3年間の任期となります。どうぞよろしくお願いいたします。
神戸では看護教育が始まってもうすぐ100年になろうとしていると聞きました。これまで神戸市立看護専門学校、神戸市立看護短期大学、神戸市看護大学へと脈々と受け継がれてきた「知、技、心」を備えた看護専門職業人の育成を通して、実践と学問とを融合させてきました。その間には、幾度かの大きな災害を乗り越え、復興してきた歴史があります。現在も2019年から始まった新型コロナウイルス感染症のパンデミックの波に襲われながらも、地域住民の健康と福祉を守るために神戸の看護職者は日々研鑽を積みながら闘っています。
本学会は、看護学の発展と会員相互の学術的研鑽をはかり、それをもって地域の人々の健康と福祉に貢献することを目的としています。新型コロナウイルス感染症の終息を願いながらも、それぞれの看護職者が経験したことを共有し、その経験知を看護学の発展につなげていくことが必要と考えます。さらに、コロナ後を見据えて神戸の保健医療福祉の課題の解決に役立てる看護についても考えていく必要があります。少子高齢化はますます進み、災害が多発することが予測されます。地域住民を取り巻く保健・医療環境、社会情勢の変化に迅速に対応しながら、地域住民の健康と豊かな暮らしを支える看護実践に貢献できるように活動して参ります。
今期の活動としては、これまでの事業を継続・発展させるために委員会の充実を図り、ホームページを通して会員への情報提供とともに会員相互の学術的研鑽につながる活動を行います。具体的には、年1回の学術集会では、会員の皆様に研究や活動の成果発信の場として活用していただき、広く地域の看護職者の方々が演題発表やシンポジウム、交流集会を通して学びを深めていただくとともに、学生の企画を取り入れ、学生同士の交流の場として学生も参加できるように工夫していきます。また、学会機関誌である「神戸看護学会誌」における投稿手続きの簡便化を図ります。是非、学会誌を会員の皆様の成果発信の場としてご活用ください。
さらに、委員会活動を充実させるためには、効率的な学会運営が求められます。効率的な運営方法を模索していくことも今期の課題と考えています。
会員の皆様のご協力と参画を、心よりお願い申し上げます。
神戸看護学会理事長 二宮啓子